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避難計画について考えてみる

ここ数年、梅雨や台風の時期になると毎年のように各地の災害発生のニュースを見聞きするようになりました。被災地の犠牲者に思いを寄せながらも、自分の地域も「もしかしたら」と考えざるを得ません。そんなときになってようやくハザードマップを確認したりといったような行動では遅いようです。特に日本列島は昔から地震に見舞われてきました。突発的な災害に対しては言うまでもありません。

私の家の周辺では土地が高くなっているのが気になっています。Priseが高いのではなく、Levelが高くなっているのです。

道路をはさんだ向かいの土地が造成や区画整理されてきれいになったのはいいのですが、私の家の地盤よりも50㎝超高くなっており、そこに新築された家においては基礎部分がさらに高く作られています。

近所には2級河川が流れており、細竹が笙を作るように、幾筋もの小な川が合流して一つの流れを形成しています。の合となる地域(私の住む地域も含めて)では、大雨・台風時に避難準備や避難を呼びかける広報車が巡回に来ることがあります。「堤防が決壊したら、この高さまで水が来るかも」と向かいの家の布基礎を、わずかに目線を下げて見て思うのです。

災害に対して避難するまでの具体的な時間軸(タイムライン)について、幸い被害のない今のうちに見つめ直す必要があるのだと考えさせられます。

様々な場面で使われるタイムラインという言葉ですが、以下、国土交通省のホームページより抜粋いたしました。

 

タイムラインとは

災害の発生を前提に、防災関係機関が連携して災害時に発生する状況をあらかじめ想定し共有した上で「いつ」「誰が」「何をするか」に着目して、防災行動とその実施主体を時系列で整理した計画です。国、地方公共団体、企業、住民等が連携してタイムラインを策定することにより、災害時に連携した対応を行うことができます。

タイムライン導入の経緯

2012年10月29日、米国ニュージャージー州・ニューヨーク州に上陸したハリケーン・サンディーは大都市を直撃、地下鉄や地下空間への浸水をはじめ、交通機関のマヒ、経済活動の停止など、近年発生した災害の中でも極めて甚大な被害をもたらしました。ニューヨーク州知事らは、事前にタイムラインを策定しており、タイムラインをもとに住民避難に対する対策を行ったことで、ハリケーンによる被害を最小限に抑えることができました。

2013年 米国での現地調査とヒアリング(ハリケーン・サンディーに関する現地調査)、報告書作成(大規模水災害が発生することを前提とした防災・減災対策を進めることを提言)。

2014年 「国土交通省・水災害に関する防災・減災対策本部」を設置し、タイムラインの考え方を活かした行動計画を検討するため、防災行動計画ワーキンググループを設置。

日本は昔から地震や台風といった多くの災害に見舞われてきました。「津波:Tsunami」も「線状降水帯:Senjyou-kousuitai」も日本発の言葉です。日本はその歴史から学ばずに、米国の「ハリケーン・サンディー」から学んでいるようですね。

 

それはさておき、「自分で何か準備できることは?」と調べると、ありました

「マイ・タイムライン」

現在、国土交通省は地方自治体等によるマイ・タイムラインを支援しており、「マイ・タイムラインかんたん検討ガイド」を公表しています。

マイ・タイムラインとは、住民一人ひとりのタイムラインであり、台風の接近によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、とりまとめるものです。

洪水発生時に、住民自身の行動のチェックリストとして、また、判断のサポートツールとなりえるものです。すでにそのテンプレートを用意している自治体もあり、ホームページからダウンロードできるのです。

人は、それぞれ自分の中にタイムライン(時間軸)を持っています。

たとえば、こうなったらこうしようとか、いつまでにこれとあれを片付けようとか、こと防災面であっても、「避難勧告がでてから」とか、「近所の水路の水がここまで上がってきたら」とかで避難するという具合に自分の経験あるいは感覚で基準を決め、実際に行動に移すことがあります。

しかし「気候危機」の下では、通用しなくなってきているように思うのです。

「マイ・タイムライン」のようなテンプレートを基にした客観的な時間軸を家族や大切な人と共有しておく必要があると思います。

 

ニュースでは災害発生時に「自分の命を守る行動を」とよく叫ばれていますが、自分のタイムラインには災害発生以前に自分や大切な人の命を守る行動を記したいものです。

国土交通省マイ・タイムライン (mlit.go.jp)

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