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やりたいことがわからない人の職業の選び方

たとえば、農業です。

「きつい作業は御免だし、もっと楽して稼ぐ方法はいくらでもある」と考えるのは至極当然です。
ただ、見方を変えると自分でも思ってもいなかった可能性に気づくことも、ままあることです。

 

以下は、「私が今若かったらこう考えることができただろうな」という話です。

単に、考え方のプロセスとして見ていただくだけでも、何をしたいのわからない人にとっては、「発見」があると思います。

食糧危機

 味噌や豆腐、納豆といった伝統的な食品は、実は外国産の大豆で作られています。輸入元の国で大きな農被害が出たり、戦争など情勢変化があって輸入が止まった場合、日本はたちまち食料不足になってしまいます。

新型コロナウィルスなどの感染症が拡大すると人の移動が制限されますので労働集約型農業の場合に移民労働者が減ると生産現場が人手不足になります。

また、農地集約型農業の場合は機械化が進んでいますので人手不足は問題にならないとは思いますが、港湾での荷役作業遅延、トラック運転手の敬遠などから輸出規制の動きが出ることも考えられます。このように生産基盤の脆弱化が進むことと輸出規制の動きが重なると内外市場は一段と不安定化してしまいます。

グローバル化を進めた結果、食料の安定供給、安全な食の確保の両面で大きなリスクを抱えるようになってしまいました。

食料は、地産地消が基本ですが、日本の食料自給率は先進国では最低水準の40%となっています。

一般的に食料自給率とは、カロリーベース総合食料自給率のこと。(1人が1日に食べる国産消費カロリー)÷(1人が1日に食べる全食品のカロリー)となります。

また、世界人口の推移は国連の報告書によると現在の77億人から2050年の97億人へと、今後30年で20億人の増加となる見込みで今世紀末頃ピークで110億人に達するというのです。

 報告書はまた、平均寿命の延びと少子化によって、世界人口の高齢化が進んでいることと、人口が減少している国の数が増えていることも確認しています。そのことにより、将来、恒常的な食糧危機が起きるのではないかといわれています。

一方、過去35年間に人口が30億人増えて、「一時的に食料不足になった時期があったものの恒常的な食糧不足になっていないではないか」という見方もあります。

しかし、人口の増加は要因の一つとして、世界的な気候変動の中、予測がつかない事態が起きることに対して備えることに、国としても何らかの施策を講じないわけにもいかないでしょう。

農業は支援制度が充実

農水省は、食料の安定供給を確保するためには、食料自給率・食料自給力の維持向上を図ることが必要としています。

その為、法律で農地や農業従事者は保護されています。

日本では、労働集約型の小規模農家が多く、非効率に作物を作っていたとしても税制上保護されています。

例えば、事業税では、農業者に対しては原則非課税とされています。

一方、農地に関しては、自由に売買や賃貸借又は土地の形質を変更することは農地法などで制限されていて、農業委員会等の許可を得なければなりません。

しかし農業を続けるうえでの問題ではなく、固定資産税についても一般的に安くなります。

その他税制支援については農水省のホームページで確認できます。

また、各種融資・補助金などの支援についても、これから農業を始めたい方、すでに農業を営んでおられる方にとっては、他の産業に比べても恵まれております。

地産地消

地産地消とは、地域生産・地域消費(ちいきせいさん・ちいきしょうひ)の略語で、地域で生産された様々な生産物や資源(主に)をその地域で消費することである。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スーパーなどの食品売り場で見かける野菜や果物の多くは、量産できるように品種改良されたものです(F1種)。そのせいか「何だか味が薄い」ように感じられるこのごろです。

例えば、私が小さいころ、田舎の畑で採れたトマトを水路で冷やし、塩をかけて丸かじりしていたころとは別物のようです。見た目の色や形はそろっていても昔ほどおいしく思いません。

もちろん量産することは、安定供給にたいして必然なのですが、私のように、量産された品物だけで満足していない方も少なくないはずです。誰だって美味しいものを食べたいのですから。

ネット販売が盛んな昨今、旬の野菜や果物を育て、直販または流通させることができれば小規模農家でもビジネスチャンスはありそうです。多品目を扱えればなおのことです。

「人体への影響を考えた場合でも」、「子供の食育について考えた場合でも」、旬であり地の物を「食べること」「育てること」は、ニーズはあるはずです。畜産や養鶏業においても飼料で肉や卵の味が左右されることもありますよね。

その食材を利用することで、飲食業、旅館業さらに地域の観光へとつながることも考えられます。

技術革新とまとめ

建設機械や農機具の自動運転技術の研究を進めているところもあるようです。

すでに、気象データを活用したり、ドローンで農薬をまいているところもあるでしょう。

直接農作業をする場合でも、「ずいぶん楽になるのだろうな」という印象です。

小さい頃、農作業を手伝った記憶の中で、しんどいことはもちろんありますが、おむすびやもぎたてのトマト・茄子、汗をかいた後の麦茶・川遊び、どれもいい思い出です。

椅子に座って研究や開発をすること、お陽さんの下で現場作業すること、どちらがいいかは人それぞれですが、体が丈夫であれば後者を選ぶのもずいぶん素敵な選択だと思います。

 

 

 

 

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